社会保険労務士とは
「社会保険労務士法に基づき、厚生労働大臣が実施する社会保険労務士試験に合格し、かつ、2年以上の実務経験のある者で、全国社会保険労務士会連合会に備える社会保険労務士名簿に登録された者」と法律により定められています。
社会保険労務士は、年金、労務・労働管理の専門家として、従業員の採用から退職までの人に関する諸問題を解決します。
社会保険労務士の具体的業務
- 労働社会保険諸法令に基づき行政機関(主に労働基準監督署、公共職業安定所、年金事務所)に提出する申請書、届出書、報告書、その他の書類を作成し、その提出に関する手続を代行します。
- 労働社会保険諸法令に基づく審査請求、異議申立て、再審査請求その他の事項(厚生労働省令で定めるものに限る)または当該申請等に係る行政機関等の調査若しくは処分に関し当該行政機関等に対して主張若しくは陳述について代理します
- 個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律6条1項の紛争調整委員会における同法5条1項のあっせんの手続及び男女雇用機会均等法18条1項及びパートタイム労働法22条1項の調停の手続について、紛争の当事者の代理をします。
- 個別労働関係紛争(紛争の目的の価額が民事訴訟法368条1項に定める額を超える場合には、弁護士が同一の依頼者から受任しているものに限る)に関する民間紛争解決手続(ADR法2条1号に規定する民間紛争解決手続をいう)であつて、個別労働関係紛争の民間紛争解決手続の業務を公正かつ適確に行うことができると認められる団体として厚生労働大臣が指定するものが行うものについて、紛争の当事者の代理をします。
- 労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類(その作成に代えて電磁的記録を作成する場合における当該電磁的記録を含む)を作成します。
- 事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について相談に応じ、または指導します。
特定社会保険労務士とは
特定社会保険労務士は、労働問題の専門家である社会保険労務士が、紛争解決手続代理業務に関する研修を修了し、かつ紛争解決手続代理業務試験に合格した者です。
豊富な経験と知識で、職場のトラブルに関し、経営者もしくは労働者の裁判外紛争解決手続を代理し、個別労働関係紛争解決を図ります。
特定社会保険労務士によるADR(裁判外紛争解決手続)業務
- 申立てに関する相談及び手続
- 代理人として意見陳述
- 相手方との和解のための交渉及び和解契約の締結
経営者の方には
職場のトラブルをADRで解決することで、裁判になった場合の企業イメージの低下や企業リスクを回避し、経営者の方が本来の業務に専念できるようにサポートします。
労働者の方には
解雇や労働条件の変更・パワハラなど、深刻な職場のトラブルを個人で解決するのは、肉体的にも精神的にも大きな負担になるものです。依頼者がご安心・ご納得されるように、トラブル解決をサポートします。
ADR(裁判外紛争解決手続)の特徴
ADRは、裁判に比べ「簡易、迅速、低廉」にトラブルを解決するための手続です。申立て方法も簡単で、受付日から概ね1ヶ月以内にあっせん日が決まり、原則1回程度の手続でトラブル解決することを目的としています。
また、非公開であることも大きな特徴です。さらに手続に要する費用も、低廉ですので気軽に利用出来る手続です。