労務管理Q&A

採用から一週間が経過した社員の素行があまりにも悪いので解雇したい。どのような点に注意すべきでしょうか。

まず、解雇そのものについては、労働契約法第16条において、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」とあります。
つまり、「解雇する理由が明白である」「解雇に至るまでの間に、是正機会や弁明機会を付与している」「解雇する理由を本人に明示する」というステップが最低限必要となります。
次に、労働基準法では、解雇する場合には30日前までに予告するか、30日分の平均賃金の支払い(予告日数は平均賃金の支払い日数分短縮可能)を義務付けています。
ただし、特例のひとつとして、「試みの使用期間中の者で、試みの使用期間の初日から14日以内であれば解雇予告を必要としない」としています。
ご質問の場合、採用から1週間とのことですので、この1週間が試みの使用期間であれば即日解雇も可能であると言えます。ただし、解雇の理由が客観的に合理的であり、社会通念上相当であることが必要であることに十分ご注意ください。